徳島県内で従業員(パート・アルバイトを含む)を雇用しているすべての事業主向けの記事です。2026年度の徳島県最低賃金の改定内容と、発効日までにやるべき実務を整理します。
結論: 1,103円・2026年11月1日発効(予定)
徳島地方最低賃金審議会は2026年8月24日、徳島県最低賃金を57円引き上げて時間額1,103円とする答申を行いました。徳島労働局の発表によると、効力発生日は2026年(令和8年)11月1日(予定)です(答申への異議申出手続きを経て正式決定されます)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改定額 | 時間額 1,103円 |
| 現行額 | 1,046円(2026年1月1日発効) |
| 引上げ額・率 | +57円(5.45%) |
| 効力発生日 | 2026年11月1日(予定) |
なお、前回改定(1,046円)の背景はこちらの記事で解説しています。前回の発効(2026年1月)からわずか10か月での再改定となる点に注意してください。
全国では9月3日時点で全都道府県の答申が出そろい、全国加重平均は1,177円(前年度比+56円)。この引上げ幅は目安制度開始以降で2番目の高さです。徳島に限らず、賃上げの流れは今後も続く前提で経営計画を立てる必要があります。
発効前チェックリスト: 使用者が今やること
1. 賃金台帳で「1,103円未満」の従業員を洗い出す
まず、時給制のパート・アルバイトで時給1,103円未満の方をリストアップします。11月1日以降の労働に対しては、改定後の最低賃金が適用されます。
2. 月給者も「時間換算」で確認する
最低賃金は時給制の従業員だけの話ではありません。月給者は次の式で時間額に換算して確認します。
月給(最低賃金の対象となる賃金) ÷ 1か月平均所定労働時間 ≧ 1,103円
例えば1か月平均所定労働時間が160時間の場合、対象賃金で月176,480円以上が必要です。新卒初任給や若手事務職の月給が、換算すると最低賃金を下回っていた——というのは実際によくある落とし穴です。
3. 「対象となる賃金」の範囲に注意
最低賃金の計算には算入できない賃金があります。
- 通勤手当・家族手当・精皆勤手当
- 時間外・休日・深夜の割増賃金
- 賞与など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、臨時の賃金
「手当込みなら超えている」は通用しません。基本給+算入可能な手当だけで判定してください。
4. 求人票・雇用契約書の更新
ハローワークや求人媒体に出している求人の時給、これから締結する雇用契約書・労働条件通知書の賃金額も忘れずに見直しましょう。
5. 賃金引上げには「業務改善助成金」の活用を
事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上のための設備投資等を行う中小企業・小規模事業者は、費用の一部について業務改善助成金の対象になります。令和8年度の申請受付は9月1日に始まっており、受付期限は各都道府県の最低賃金発効日の前日または11月30日のいずれか早い日です。徳島県の場合、発効予定日が11月1日のため10月31日までとなる見込みで、検討するなら今すぐ動く必要があります。
まとめ: 経営者が今やること
- 時給1,103円未満のパート・アルバイトを洗い出し、11月1日からの新時給を決定する
- 月給者も時間換算でチェックする(通勤手当等は除外して計算)
- 求人票・雇用契約書・給与規程の金額を更新する
- 引上げ原資が課題なら、業務改善助成金の申請を至急検討する(徳島は10月31日締切見込み)
最低賃金の履行確保は労働基準監督署の重点監督事項でもあります。自社の賃金チェックや助成金活用にお困りなら、無料相談をご利用ください。
参考(一次情報)
- 徳島労働局「徳島県最低賃金の引上げが答申されました」(2026年8月24日): https://jsite.mhlw.go.jp/tokushima-roudoukyoku/newpage_02189.html
- 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金額答申状況」: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75950.html
- 厚生労働省「業務改善助成金」: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
※本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。
